青空文庫の著作権版が生まれる

著作権が切れた本が読めるサイト「青空文庫」と同じ基準で、「著作権保護中の作品」が読める新サイトを立ち上げると、青空文庫を支援する「本の未来基金」が発表しました。
作品については著作権を持っている方からの公募という形を取るとしています。

青空文庫とは?

青空文庫とは、1997年に誕生した「著作権が切れた本が無料で読める」インターネットサイトです。
現在の日本では、本を書いた作者が死去して70年経つと著作権が切れる仕組みになっており(昔は50年でしたが、2018年に70年に変更された)、著作権が切れた作品は基本的に誰が何をしても良いという事になっています。
「青空文庫」では、既に著作権が切れた本を15,000冊以上公開しており、夏目漱石や芥川龍之介、宮沢賢治、太宰治と言った著名な作家の作品から、無名な作品まで様々な作品が並んでいます。

登録は必要無く、閲覧は全て無料。サイトの運営は基本的にボランティアによって成り立っています。
が、運営費用などはどうしてもかかる事、2013年にサイトを開設した方が死去した事などがあり、青空文庫に「寄付」などを支援する「本の未来基金」を設立。そして今に至っています。

著作権保護中の作品も読める事に

そんな青空文庫が新たに計画しているプロジェクトが「著作権保護中の作品を読めるサイトを立ち上げる事」。
アーカイブ技術の継承や育成を目的としたプロジェクトで、その内容通り、権利を持っている人から公募するという形で、まだ著作権保護中の作品を読めるサイトを立ち上げるとの事。

言うまでもなく、本の数は日に日に増え続けており、一部の作品は話題になって100万部売れたり、映画やドラマになったりしますが、それ以外の多くの作品はあまり人の目に触れる事も無く消えていっています。
今回のプロジェクトは、作家にとっては再び日の目を浴びるきっかけになり、利用者にとっては最近の作品が無料で読める機会にもなります。

具体的な事は近日中にアナウンスされるとの事ですが、これを機に様々な作品が再び読まれるようになる事はとても良い事だと思います。

【青空文庫公式サイトはコチラ】