横行する“不正転売”

期間限定商品や数量限定商品を大量に買い込み、それを定価以上の価格で販売する“転売”。フリマサイトなどが人気となり、個人でも簡単に商品の売買ができるようになってから、不正転売は社会問題となっています。
多くのメーカーが対策を講じてきましたが、なかなか抜本的な解決には至っていません。

今回、その一手として、フリマ大手メルカリが、東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドと覚書を締結した事が発表されました。

メルカリとオリエンタルランドの覚書

メルカリ公式サイト上で発表されたプレスリリースによると、「メルカリ上で東京ディズニーリゾートの関連商品が、より安心・安全に取引できる環境の構築を目指し、両社が共同で様々な取り組みを実施する」為に覚書を締結したとの事。
この協定により、オリエンタルランド側はメルカリに対して「特定商品の情報や発売情報などの提供」や、「オフィシャルウェブサイト等での注意喚起の実施」を行い、メルカリ側は「情報提供に基づいた、特定の商品の取引に対するメルカリアプリ上や公式ブログでの注意喚起」や「利用規約に違反する特定商品の出品への削除対応の実施」を行うとの事。

つまり、「この商品が出てたら危険だよ」という情報がオリエンタルランド側から提供され、メルカリ側が「この出品は転売目的だな」と判断すれば、削除などの対応を行うという事。これにより、限定商品が出品されても削除する事が可能になるというわけです。

ディズニーランド関連の商品は、限定品が非常に多く、そして数多くのファンがいる事から、転売の格好のターゲットにされてきました。今回の締結により、転売目的の出品に対する締め付けが厳しくなり、転売行為の防止が期待されています。

不正転売はやめましょう

自分で楽しむ為に1つだけ商品を買い、数年後、手放してもいいかと思ってフリマサイトに出品するのは問題ありません。しかし、楽しむ目的ではなく、金儲けの為に商品を買って転売するのは、違法ではありませんが、倫理的には大きな問題があります。

メルカリは過去にもユニクロやジーユーを運営するファーストリテイリングと同じような内容の覚書を締結しています。今回の締結で転売の横行が減る事を祈るばかりです。

【メルカリの発表ページはコチラ】
https://about.mercari.com/press/news/articles/20220324_olc/