Win11に無償アップグレード

2021年10月から提供が開始された、世界で最も使われているパソコン用OSWindowsシリーズ最新作「Windows11」。Win10を搭載して、なおかつ一定のスペックを持っているパソコンならば、無償でアップグレードが行えるのですが、以前書いた記事によれば、「Windows11の普及率はXPを下回る驚愕の1.4%」しかなく、提供開始から半年以上が過ぎた2022年5月現在、まだまだ普及しているとは言えない状態です。

皆さんのパソコンはどうですか? 今回は、筆者の体験も含めてWin11について色々とお話したいと思います。

結論:アップグレードできず……

いきなり結論から言ってしまいますが、筆者のパソコンはWin11にアップグレードできませんでした。設定の「Windows Update」のページを見るとデカデカと「このPCは現在、Windows11を実行するための最小システム要件を満たしていません」と出ています。これは、仕事用のノートパソコン、プライベート用のデスクトップパソコン、どちらもでした。

システム要件とは?

ココで気になるのが「システム要件」です。システム要件とは、一体何なのでしょうか?
これは「Win11を動かすのに必要なスペック」という意味です。プロセッサやメモリなど、一定のスペックに達していないとWin11が動かせないというわけです。
気になる「必要なスペック」は以下の通り。

【プロセッサ】
1GHz 以上で、2コア以上の64ビット互換プロセッサまたはSystem on a Chip (SoC)

【メモリ】
4GB

【ストレージ】
64GB以上

【システム ファームウェア】
UEFI、セキュアブート対応

【TPM】
トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0

【グラフィックス カード】
DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応

【ディスプレイ】
対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ

皆さん、分かりますか?
パソコンに詳しい人なら一目で分かるのかもしれませんが、筆者はプロセッサ、メモリ、ストレージくらいしか分かりませんでした。おそらく、多くの人達がそんな感じなのではないかと思います。
詳しく分からなくとも、設定の「Windows Update」のページを見れば必ずWin11にアップグレード可能かどうか出ているので安心してください(Win10を使っている場合のみ)。

もしくは、マイクロソフトのWindows11公式サイトには、Win11にアップグレード可能かどうかチェックできるアプリも配信されているので、そのアプリをダウンロードしてみても良いと思います。筆者も使ってみた所、「セキュアブート」「TPM2.0」「プロセッサ」の3点で引っかかっているという事が分かりました。

アップグレードさせる為には、この問題個所をクリアする必要があります。パーツを個別に買ってきて、付け替えればいいわけですが、正直、いくらかかるのはよく分かりません。おそらく万単位はするのではないかと思います。
そして、それ以上に問題なのが「なら、このままでいいや」と思えてしまう事です。

Win11が普及しない理由

まあ、結構古いパソコンですし、何となく無理だろうなとは思っていました。そして、その通りでした。
ただ、Win10でも今の所、特に困っている事も無いし、問題個所のパーツを買い替えるのもお金がかかるので、今使っているパソコンについては、ずっとこのままで行こうと考えています。Win10のサポートが終わったら考えるかもしれませんが、Win10は2025年まではサポートすると発表されているので、少なくともあと3年は問題無いと思っています。

おそらく「無償アップグレードができない状態」で、「だったらこのままでいいやという考え」の人が多いから、Win11が普及しないんだと思います。
それくらいWin10が優れていて、Win11に目新しい機能が無いとも言えます。

いつかはWin11になると思うが…

現在、家電量販店で販売されている新しいパソコンのOSはほぼWin11です。そして上に書いた通り、2025年にはWin10のサポートも終わる為、おそらく2026年くらいになったらWin11の普及率は一気に上がっていくと思います。
ただ、逆に言えば、それまでは普及しないとも言えます。筆者も今、無理して変える必要は無いと考えています。

技術の進歩に、人類の方が追いついていないという事なのかもしれませんね。