誹謗中傷

社会問題の「ネットの誹謗中傷」

SNSの隆盛により、様々な人の意見・コメントが簡単にネット上で見れるようになりました。一方で、匿名である事をいい事に、他人を言葉で傷つける「誹謗中傷」が社会問題となっています。過去にはそれが原因で自ら命を絶った人もいます。

しかし、実際の所、どれくらいの人が誹謗中傷され、そして誹謗中傷をした事があるのでしょうか？　「どうせ、ごく一部の話でしょ？」と思っている人もいるはずです。
そこで今回はBIGLOBEが行ったネットの誹謗中傷のアンケート結果をご紹介したいと思います。

アンケート概要

今回のアンケートは以下の概要にて行われました。

・調査名　：インターネット上の誹謗中傷に関する意識調査
・調査対象：全国の20代から50代の男女1,000人
・調査方法：インターネット調査
・調査期間：2023年8月8日～8月9日
・調査会社：ビッグローブ株式会社

誹謗中傷、された事ありますか？

誹謗中傷・ある　10.9％
・無い　89.1％

【年齢別】
20代　ある：11.2％　無い：88.8％
30代　ある：13.6％　無い：86.4％
40代　ある：11.6％　無い：88.4％
50代　ある：07.2％　無い：92.8％

全体で見ると10.9％、つまり10人に１人は誹謗中傷された事があると回答しました。10％と聞くと多くはないと思う人もいるかもしれませんが、SNSなどを利用している人の数を考えると、万単位の人が誹謗中傷された事があるという計算になります。これは決して少ない数字です。
年代別で見ると30代が最も多く、20代・40代がそれに続く感じです。やはりSNSに活発な世代で多い結果となっています。

誹謗中傷、‟した”事ありますか？

誹謗中傷・ある　06.3％
・無い　93.7％

【年齢別】
20代　ある：10.0％　無い：90.0％
30代　ある：08.0％　無い：92.0％
40代　ある：05.6％　無い：94.4％
50代　ある：01.6％　無い：98.4％

逆に誹謗中傷した事がある人は全体の6.3％。された人よりも若干少なくなりました。単純に考えれば一人の人間が複数人に対して誹謗中傷を行っているという事になります。
年齢別に見てみると20代が最も多い結果となりました。若い人ほど‟抑え”が効かないという事なのかもしれません。

ネット上で何かしらの投稿をした事があるか？

誹謗中傷・ある　39.4％
・無い　60.6％

【年齢別】
20代　ある：52.4％　無い：47.6％
30代　ある：42.4％　無い：57.6％
40代　ある：34.0％　無い：66.0％
50代　ある：28.8％　無い：71.2％

誹謗中傷に限らず、何かしらの投稿した人の割合は一気に増えて39.4％となっています。筆者もAmazonのレビューなどを投稿した事があります。投稿によって成り立っているサイトもありますし、他人の投稿・レビューを楽しみにしている人も多いはずです。
また、投稿をしている人の半数近くの人が、「誹謗中傷にならないか確認をしている」と回答しており、知名度に関係無く、炎上する事が珍しくなくなった今、誰もが気にするようになっている事が分かります。

ネット上での誹謗中傷に関する条例の制定について

誹謗中傷・厳罰化を望む　48.9％
・やや厳罰化を望む　33.8％
・あまり厳罰化は望まない　10.4％
・厳罰化は望まない　6.9％

全体の80％以上の人が、現状よりも厳罰化を望んでいるようです。誹謗中傷が何らかの事件に発展する事も珍しくない今、ネットリテラシーの厳重化は喫緊の課題と言えます。

今後はどうなるのか

人が人である限り、誹謗中傷が０になる事は無いでしょう。そうなると、抑えるのはやはりルールや技術なのではないかと思います。
厳罰化の他、誹謗中傷ができないようなシステム、誹謗中傷してもすぐに削除できるようなシステム作りが必要になってくるのではないかと思います。

今後、どうなっていくのか、気になる所です。

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画像引用：ビッグローブ株式会社