兵庫県尼崎USBメモリ紛失事件

兵庫県尼崎USBメモリ紛失事件

6月23日明らかになった兵庫県尼崎市のUSBメモリ紛失事件。全市民、約46万人分の個人情報が入ったUSBメモリを業務委託会社の社員が無くしてしまったという事件です。
翌日の24日、紛失した会社員自身がカバンを発見し、USBメモリも見つかりました。現在(6月28日)は、データが盗まれたかどうか調べている段階のようですが、それ以外にも実は紛失したこの会社員の方は市から委託された会社の社員ではなく、そこから更に委託された「再々委託」の社員だった事が判明し、まだまだ尾を引きそうな感じです。

しかし、当サイトでは、別の視点でこの問題を掘り下げてみようと思います。それが「USBメモリ」です。

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USBメモリはもう古い?

USBメモリはパソコンに挿すだけで簡単にデータのコピーや移行ができる、とても便利なアイテムです。容量も16GBから1TB以上まで幅広く取り揃えられており、筆者も定期的に仕事のデータをUSBメモリにバックアップしています。
しかし、今回のUSBメモリ紛失事件では、テレビ番組のコメンテーターや、街でインタビューを受けた人達から「今時USBメモリを使っているなんて信じられない」という声がチラホラと聞かれました。

中には指紋認証をしないと認識しないUSBメモリなどもありますが、基本的にはフロッピーディスクなどと同じく、パソコンに簡単に接続できて、ドラッグするだけでデータを写せてしまいます。今回の事件ではパスワードがかかっていたと言われていますが、とは言え、極めて大事な個人情報を扱うには、少々お粗末だったと言えるかもしれません。

なら、今は「何」の時代なのか?

だったら、今は「何」がデータを取り扱うのに適しているのか? 多く聞かれたのが「クラウド」でした。
クラウドサービスはネットワーク上にデータを保管する事で、ネットを介せば誰でも同じデータを共有する事ができるサービスです。ネットさえあればどんなパソコンからでもデータが取れますが、アクセスするには基本的にパスワードが必要です。なので、セキュリティもシッカリしており、少なくとも今回のように「酒に酔って落とす」という事はありません。

スケジュール管理や資料管理など、現在は多くの企業によって使われており、特に社員数の多い会社などでは、一元管理するのに便利な事もあり、積極的に使われています。

結局は人のやる事

クラウドならば、余計な流出などはある程度は防ぐ事はできるでしょうし、それに気づく事も簡単かもしれません。しかし、結局は人のやる事です。クラウド上にあっても自分のパソコンにデータをダウンロードして、それをUSBメモリに入れてしまったら同じ事です。
どういったサービスであれ、それを扱うのは人であり、人が朴訥に扱えば、どんなに優れた技術でも穴は生まれてしまうと筆者は思います。

クラウドサービスがダメだと言っているわけではなく、どんな形であれ、データは慎重に扱いましょうと言いたいのです。