donnatokimowifi引用元:グッド・ラック公式HPより

概要

通信サービス事業を行っている株式会社グッド・ラックは、容量無制限の通信プラン「どんなときもWiFi」を2020年10月31をもって終了する事を発表しました。
「どんなときもWiFi」は有名タレントを起用したCMを数多く打ち、一気に知名度を上げたサービスでした。しかし、2月から様々なトラブルが発生しており、6月には総務省から行政指導を受けると言った事態にまで発展していました。
今回の終了発表を受けて、利用者からは数多くの非難が出ています。

「どんなときもWiFi」とは?

「どんなときもWiFi」は2019年に開始された通信サービスです。
月額3,480円で通信容量無制限のW-Fiが利用できるというモノです。通常、モバイルルーターにはSIMカードを差し込む必要がありますが、「どんなときもWiFi」はそれが必要無く、クラウドサーバー上で最適なSIMカード情報を適用させるという方法が取られていました。
タレントの今田美桜さん、佐藤二朗さんを起用し、更にサービス名に因み歌手の槇原敬之氏の『どんなときも。』を使ったCMを数多く流し、一気に知名度を上げる事に成功しました(2020年2月に槇原敬之氏が覚せい剤所持の疑いで逮捕されて以降は別の楽曲に差し替え)。
こうして、出だしこそ順調でしたが、2020年に入ってからトラブルが頻発するようになります。

行政指導を受けるほどのトラブル

2020年2月21日に大規模な通信不具合が発生。これを受けて27日に回線の大幅な増強を実施。29日には何とか解消されるものの、その頃から話題になっていた新型コロナウィルスの影響でテレワークを利用するユーザーが増え、その後も断続的な通信不具合が発生し続けるという事に。
後に、一定の容量を超えたユーザーには「無制限」と謳っているにも関わらず、25GBの制限をかけていた事も明らかになりました。
3月には再び大規模な不具合が発生。こちらもすぐには復旧せず、4月には新規受付を停止。
6月にはついに総務省から行政指導が入る結果になりました。

そしてサービス終了

そして2020年8月24日に、「無制限プラン」の終了を発表しました。
グッド・ラック側の説明としては

・現時点でキャリアからの特例的な契約がない限り、本当の意味での誰に対してもデータ容量無制限での利用は不可能
・無制限でサービス提供をしていくと、想定を遥に上回るテラを超えるお客様もおり、結果上位5%のお客様で総容量の20%を占める状態となり、事業の採算上サービスの継続が困難
※一部抜粋

と言ったものでした。

グッド・ラックはいわゆるMVNO事業者であり、通信回線は各キャリアのモノを間借りして利用している業者になります。
キャリアから無限の提供を受ける事は実質的には不可能であり、今回は予想を超える容量が使用された為に通信にトラブルが発生し、今後改善するのは難しいという判断の結果、終了を決断したの事です。

ネットでは非難が溢れる結果に

発表からわずか二ヵ月後の終了という事もあり、ネットでは非難が集中。特に不具合が頻発していた時期に利用していたユーザーからは多くの非難が溢れました。ネットでは「解約した」「不具合発生時に解約したら違約金を取られた。返して欲しい」という報告も見られました。
無制限プランを利用していたユーザーには代替えプランを提供するとの事ですが、こちらはさすがに「無制限」ではなく「大容量」との事です(具体的な容量は不明)。