ある日突然三井住友カードからメールが

それは3月23日の午後9時16分の事でした。突然、何の前触れも無く三井住友カードからメールが届いたのです。そのメールにはこんな事が書かれていました。

~~~~~~~
【差出人】SMBC <lyualbdxps×vpass.ne.jp>
【件 名】【重要】三井住友カード株式会社からの緊急のご連絡
【内 容】
本メールはドメインの運用(メール送受信やホームページの表示)に関わる重要な通知となります。

いつもS M B Cカードをご利用いただきありがとうございます。
弊社では、お客様に安心してカードをご利用いただくことを目的に、第三者による不正使用を防止するモニタリングを行っています。当社の検出を経て、第3者が不法悪意ログインあなたの三井住友ニコスwebサービス。

お忙しいところ大変恐れ入りますが、下の【お問い合わせ窓口】まで、なお、ご契約いただいているカードについては、第三者による不正使用の可能性がございますので、カードのご利用を一時的に停止させていただいている、もしくは今後停止させていただく場合がございます。

ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。
至急、S M B Cカード会員サービスに修正情報を再登録してください

VpassID ログイン

三井住友フィナンシャルグループ 三井住友銀行
~~~~~~~

筆者は三井住友カードを利用しており、これを見た時は「ええっ! マジで!」とビックリ仰天。
急いで再登録をした方がいい! と思ったんですが、いったんストップ。
……これは本当に正しいメールなのか? 今まで何十通もの詐欺メールに遭遇してきたじゃないか。ここは一度冷静になって、キチンと調査した方が良いはずだ。

という事で、このメールが本物なのか詐欺なのか、じっくり調べてみる事にしました。

まずは公式サイトをチェック

こういう時にまず最初にやるべき事は公式サイトのチェックです。公式が詐欺メールなどを把握していれば、必ず注意喚起のページがあるはずなんです。
で、見てみると予想通り「不審なメール・SMSへのご注意と、弊社から送信するご利用確認のSMSについて」というページが。そこには4つの具体例が載っていました。そして、その具体例の中に……。

【偽メールタイトル】
【重要】三井住友カード株式会社からの緊急のご連絡

一言一句まったく同じタイトルがありました。
メールの文面自体は多少異なってはいるものの、言っている事はほぼ同じで、「怪しげなログインがあったので確認してほしい」というモノ。

これはもう、これ以上調べる必要は無いと判断しました。
調査を開始してわずか5分。もうこのメールが詐欺である事が確定してしまいました。

よく見るとおかしな部分

改めてメールを見てみると、ちょっと日本語としておかしな部分がある事に気が付きます。

・第3者が不法悪意ログインあなたの三井住友ニコスwebサービス。
これ、日本語として意味が通じないですよね。「ニコス」って三菱UFJの方じゃん。適当に翻訳したらこうなっちゃったみたいな感じなんでしょうかね。

・修正情報を再登録してください
「修正情報を“再登録”」って意味が分かりませんね。そのまま解釈するなら、最初から「修正情報」というモノが登録されていたという事なんでしょうか? 筆者はそんなモノ登録した覚えは無いですが。パスワードを変更しろというのなら分かりますが……。

おそらく日本語がよく分からない外国人が作ったメールなんだと思います。

せっかくなので、書かれてあったURLをクリックしてみました。すると、「偽のサイトにアクセスしようとしています」と出て、サイトに辿り着けませんでした。クリックしなくても詐欺だとは確信していましたが、これで150%の自信がつきました。

とどめの一撃でThe End

実は、この詐欺メールを貰った12時間後に、三井住友カードから「本物のメール」が来ました。
本物と見比べてみると、差出人のアドレスから、登録者の名前が書かれてある文面に至るまで何もかもが違っており、「やっぱり本物は違うわ~」と感じました。ちなみに詐欺メールの方は削除して、この世から消し去りました。

この手の記事の締めは毎回同じになってしまいますが、パスワードや個人情報を入力させようとする類のメールは本当に気を付けた方が良いと思います。95%詐欺ですからね。