バルミューダ

バルミューダ、携帯事業から撤退

扇風機や加湿器、ヒーター、スマートフォンなどの家電を開発してきた家電メーカー・バルミューダは2023年5月、携帯端末事業からの撤退を発表しました。
斬新なデザインの家電で一躍注目を集め、2021年11月に発売されたスマートフォン「BALMUDA Phone」は、新興企業による大手メーカーのスマホのアンチテーゼとも言えるデザインが良くも悪くも大きな話題となりました。
一体、何があったのでしょうか?

話題になったBALMUDA Phoneだが

現在、テレビのニュースなどで話題になるスマートフォンと言えばほぼiPhoneのみです。それ以外のスマートフォンに関してはスペックこそ日進月歩で進化しているものの、よほど大きなトピックが無い限り、取り上げられる事が無いというのが現在の状況です。
そんな中で大きな話題となった「BALMUDA Phone(バルミューダ フォン)」。他のスマホのアンチテーゼと言われる曲線を用いた小型のスマホは、新興企業による野心的な1作として大いに話題になりました。

あれから1年半。新しいデバイスも発売されると発表されていましたが、結局「BALMUDA Phone」以外は発売される事は無く、事業からの撤退という結果になりました。
公式サイトによれば、撤退する理由を「現在の事業環境において総合的に検討した結果、携帯端末事業を終了し、ほかの事業に注力するべきと判断したため」としています。

なお、「BALMUDA Phone」の発売自体は今後も引き続き行われ、ソフトのアップデートは2023年11月まで行われ、アフターサービス・修理も2026年までは行われるとの事です。

何故撤退する事になったのか?

何故、たった一年半で事業から撤退する事になったのか? ここからは筆者の推測となりますが、やはりBALMUDA Phoneの売り上げが良くなかった事が要因だと思われます。
では何故、売れなかったのか? 一番の理由は「スペックと価格」でしょう。BALMUDA Phoneはスペック的には中堅レベルだったにも関わらず、価格は10万円超えと非常に高価でした。これがネットニュースなどで取り上げられ、印象が悪くなってしまったのです。
また、電話以上に重要と言われているカメラも性能としては中レベル、直線が無い独動的なデザインも逆に「使いづらい」と評価されてしまう事もありました。
これらの評価から思った以上に売れず、資金的に厳しくなり、事業から撤退というのが実情だと思われます。

ただ、大手が既に固まってしまっているスマホ事業に、新しい企業が果敢に挑んだ事は大いに評価できると思います。こうした挑戦がやがて大きな変化に繋がる事もあります。
今後もバルミューダから目が離せません。

【サイトはコチラ】
https://tech.balmuda.com/jp/phone/
画像提供:バルミューダ