引用元:厚生労働省健康局

肝入りのアプリだったのだが……

現在、凄まじい勢いで増加している新型コロナウィルスの感染者。全国の感染者が1万人を超える日も珍しくなくなっています。
そんな中、とあるアプリが悪い意味で少しだけ話題になっています。それが「COCOA(ココア)」です。
利用者同士が1メートル以内に15分以上いると、互いの端末にデータが記録され、陽性になった人が保健所から割り当てられた処理番号などをアプリに入力すると、接触者の端末に検査の相談先や接触履歴一覧が通知されるというアプリです。これをきっかけにPCR検査を受けてもらい、感染拡大を防ぐという効果が期待されていました。

トラブル続きのCOCOA

「COCOA」は2020年6月から提供が開始されました。当初は大きな話題となり、テレビなどでも毎日ダウンロード数が発表されたりしていました。しかし、Android版で4ヵ月に渡って通知が行かないという不具合や、接触者ではないのに通知が来てしまうなどと言ったトラブルが続き、国民からの信用を失う形に。2021年7月時点でのダウンロード数は2890万件で、全人口の20%程度にとどまっています。
更に、日本での累計感染者数が100万人に迫ろうとしているにも関わらず、COCOAに登録された陽性情報の登録はわずか19,642件。感染者の内、2%の方しか登録していないという計算になります。

削除したいという声も

福井新聞によると、「意味が無いから削除したい」という投稿が寄せられたと言います。福井県によると、県内でアプリ通知によって検査に至ったケースはわずかで、陽性が判明した事例は「ほぼゼロ」という形になっており「ダウンロードしておく必要があるのか?」という声が出ているようです。
ネットでも久々にツイッターのトレンドに入り、「通知が来た人、聞いた事が無い」「自分から処理番号を申請しないといけないから、誰も使わない」「コロナ患者と接触したけど通知来ない」と言った辛辣な意見が数多く並んでいました。

実用性の観点から見ても、あまり効果があるとは言えない状況のCOCOA。忘れられていくのは必然だったのかもしれません……。