国民生活時間調査で

5月20日に、NHK放送文化研究所が発表した「国民生活時間調査」において、若い世代の「テレビ離れ」が以前にも増して加速している実態が判明しました。

「国民生活時間調査」は日本人の生活実態を探る目的で、1960年から5年ごとに実施している調査です。今回は2020年10月に実施。全国10歳以上の7,200人を無作為に抽出し、郵送によって、4247人から有効な回答を得ての結果です。

10~20代の半分近くが

「国民生活時間調査」によると、日にテレビを15分以上見ているかという質問を行い、以下のような結果となったと発表しています。

【10~15歳】56% (前回:78%)
【16~19歳】47% (前回:71%)
【20代】  51% (前回:69%)
【30代】  63% (前回:75%)
【40代】  68% (前回:81%)
【50代】  83% (前回:90%)
【60代】  94% (前回:94%)
【70歳以上】95% (前回:96%)

これによると、10~20代の若者世代にはテレビを見る時間が1日15分以下という人が約半分近くいる事は判明。その後年代が上がるにつれて数字は上がっていき、60代以上になると90%以上の人が見ているという結果に。
ただ、前回(2015年)に比べても、50代以下の世代全てで数字が下がっており、テレビを見る人の数が年々減少していってる事が分かります。

要因は何なのか?

最大の要因はやはりスマートフォンやパソコンによるインターネットの利用が考えられます。ツイッターのトレンドを見れば、テレビよりも早く最新の話題を見つける事ができますし、テレビとほぼ変わらない速度で速報も分かります。
更に、広く浅いスタンスのテレビに比べて、インターネットのコンテンツは多種多様で、各利用者の好みにジャストフィットするコンテンツがある事も挙げられると思います。
また、芸能人や俳優・アイドルなどが積極的にYoutubeを始めるなど、ネットコンテンツの充実もその一因と言えます。

筆者はレトロゲームが好きで、ファミコンのプレイ動画なんかを何十分と見てしまう事があります。しかし、そんなコンテンツを夜8時の民放テレビがやるはずもなく、結果としてそういった「テレビのコンテンツに興味を持てない人達」がテレビから離れ、ネットに行ってしまうという事なのでしょう。

若者のテレビ離れが叫ばれて久しいですが、その傾向は近年更に加速していっているようです。
これからテレビはどうなっていくのか、気になる所です。