ピッチと呼ばれたPHS

PHS、25年の歴史を閉じる…

1995年に開始された通信サービス「PHS」が2021年1月31日に終了しました。自動販売機やコインパーキングなどを遠隔監視する用途で使われる「PHSテレメタリング」は2023年にまで続くものの、一般的な利用については1月31日をもって終了となりました。

「ピッチ」と言われたPHS

30歳以下の方はPHSというモノそのものを既に知らないかと思います。PHSは1995年に始まった通信サービスです。「Personal Handy-phone System」の略です。
「携帯電話」と何が違うのか? それは「電波」です。PHSと携帯電話が使われている電波が異なっており、「携帯電話は幅広く普通の電波」「PHSは狭く強力な電波」を使っています。
狭い範囲内で電話をする時はPHSの方が値段も安い上に音質も良く、遠くの人と電話をする時は携帯の方が有利と言われています。その為、同じ建物内で電話をする事が多い医療関係者などが、最後の最後まで使っていたと言われています。

2000年頃までが絶頂期と言われ、当時使っていた女子高生達から「ピッチ」と呼ばれ、親しまれていました。
しかし、その後は「携帯電話」が台頭。携帯電話用のアンテナも次々と立つようになり、更にPHSのメリットであった値段の安さも携帯に追いつかれ、やがて形勢逆転。その後は差が広まる一方で、2020年7月にサービスの終了が発表されました。
しかし、新型コロナの影響で期間が延長され、改めて2020年1月31日をもって終了となりました。

最後のPHSサービス

最後までサービスを続けていたY!mobileは「PHS25年史」を公開しています。これを見れば、PHSがどういう歴史を辿ってきたのか、よく分かります。
また、最後まで使われていたPHSに向けて「あと2日で、PHS開始から25年の歴史が終了いたします」というメールが届いたという報告がSNSで拡散し、PHSを使っていた人達からの感謝のツイートが散見されました。
1つの歴史が終わりを告げました。おそらく次は「ガラケー」の終了なのかと思われます。ただ、まだまだガラケーは使っている人もいるので、かなり先になると思われます。
そうなると次は「スマホの次のデバイス」なのかもしれません。終わるモノに感謝しつつ、これから始まるモノに期待しましょう。

【Y!mobile「PHS25年史」はコチラ】