概要

NTTドコモは2021年11月30日をもって、インターネット接続サービス「iモード」の公式サイトを終了する事を発表しました。
なお、「iモード」自体は2026年3月31日までは利用できます。
2000年代には4000万人が契約していた大手インターネットサービスでしたが、スマートフォンへの移行により利用者が大幅に減少し、今回の流れとなりました。

iモードとは

「iモード」はフューチャーフォン、いわゆる「ガラケー」用のインターネットサービスで、1999年2月からサービスが開始されました。

iモードからは様々なコンテンツが利用できました。ネットバンキング、待受壁紙、着信メロディの配信などです。特に当時盛り上がったのはiモードメールで、これによりガラケーからメールの送受信を行う事ができ、利用者の爆発的な増加の一因となりました。
それに追従するように、auはEZweb、J-フォン(現ソフトバンク)はJ-スカイ(現・Yahoo!ケータイ)を作り上げ、ガラケーが盛んだった頃は、それぞれのキャリアに公式のサイトがある、という状態でした。

ガラケーが隆盛だった頃はまだ「携帯でgoogleを利用して自分で検索する」という考え方が定着しておらず、基本的には各キャリアの公式サイトに行き、そこからコンテンツを探すというやり方が一般的でした。
各キャリアの公式サイトにキャリアの審査を通過したコンテンツサイトがありました。情報配信、着メロ、壁紙、漫画、グラビア、占いなどが主だったもので、キャリアの公式サイトに掲載される事が当時のコンテンツ製作会社の一種のステータスであり、そこに載らないサイトはアダルトなどの成人向けサイトか、野良サイトと言われ格が低いとすら言われていました。

iモードの終焉

こうして一時代を築き上げたiモードでしたが、2015年以降iモード対応の携帯電話は発売されていません。その後、今後はiモード対応の携帯は販売しないと発表され、2020年現在は新規の受付も行われていません。
そして2026年にiモード自体が終了すると発表され、今回はその最初の段階として公式サイトの終了が発表されました。

原因はもちろんスマートフォンの台頭です。
それによりガラケーの出荷数は目に見えて落ちるようになり、またNTTドコモも今後はスマホの5Gなどに注力していく事になり、終焉という事になりました。

なお、公式サイト終了にともない「マイメニュー」も終了します。ただし解約時に「spモード」を契約すればそのデータをスマホに引き継ぐ事ができます。なお、引き継げるのは一部の公式サイトのみで、対象外のサイトはiモード解約時に自動的に解約されるとの事です。