概要

中国メディアによると、華為技術(ファーウェイ)のスマートフォンの価格が中国で上昇していると伝えました。
これはアメリカのトランプ政権による輸出禁止措置の影響で、スマホを作る基幹部品の半導体が入手できなくなるため、商品が作れなくなり、価格が上がるだろうと考えた業者が値段を上げているとの事です。
ファーウェイのスマホは国内でも販売されており、今後日本の市場にも影響が出る可能性があります。

ファーウェイとアメリカ

ファーウェイとアメリカは以前から様々な確執が報道されてきました。
特にドナルド・トランプ大統領になってからは激しさを増し、「ファーウェイ製のスマホには個人情報を中国政府に送るスパイ機能がついている」と発言。
ホワイトハウスが独自に行った調査では、そういったスパイ行為などを裏付ける証拠は見つからず、一時は対立も小規模化していましたが、米中貿易戦争が起きると、再び疑惑が濃厚となり、ついには輸出禁止措置が発令。
これは「アメリカ由来の技術を使っている半導体などの商品の中国に対する輸出の制裁」となり、例えファーウェイが他の国から半導体を輸入しようとしても、その中にアメリカ由来の技術が導入されている場合、輸入できないという事になります。
世界の半導体業界はほぼ全てアメリカのソフトウェアが使われている為、事実上の輸入不可能という事と言えます。
2020年の9月15日から中国に対して、スマホの部品などの精密機器の輸出が制限される事になります。

どうなるファーウェイ

スマホが作れなくなれば、当然品薄となり、価格が上がる。「そうなるだろう」と考えた小売業者がファーウェイのスマホの価格を引き上げたのが、今回の値段上昇のカラクリです。
ファーウェイによると「2021年の初めまでは十分部品がある」と発表しているので、すぐに品薄になるとは考えにくいですが、今後もずっと輸出禁止措置が続くと、いずれは枯渇する可能性はあります。
もしかしたら、今急いで持っておいた方が良い、かもしれません。