AI音声

進化し続けるAI技術

昨今、急激に進化している「AI技術」。最近では、AIが質問などに答えてくれるChatGPT(チャットGPT)が世界的な人気となっています。他、AIが将棋やオセロなどで人間を負かしたり、AIが自動作成したイラストが高い評価を得たりしています。
色々と考えるべき事はあると思いますが、AIはいずれ人間社会に無くてはならないモノになっていくはずです。

今回は、そんな未来を予感させる、新しいAIサービスをご紹介したいと思います。

内海賢二氏の声がAI音声に

AI音声

今回ご紹介するサービスは、ソニー・ミュージックエンタテインメントが展開している電子書籍ストア「Reader Store」にて無料配信されている、AI音声による朗読付き電子書籍「YOMIBITO Plus(ヨミビト プラス)」です。

「YOMIBITO Plus」は、過去の名作文学をAI音声による朗読とテキストで楽しめるサービスです。
AI音声は人気声優の音声が採用されており、『鬼滅の刃』で宇髄天元役を務めた小西克幸氏や、『可愛いだけじゃない式守さん』で和泉くん役を務めた梅田修一朗氏が起用されています。
その中で、特に注目を集めているのが、『Dr.スランプ アラレちゃん』で則巻センベエ、『北斗の拳』でラオウ、『はじめの一歩』で鴨川源二などを演じ、2013年に亡くなった声優・内海賢二氏の声が採用されている事です。

氏の生前の音声を元にAI音声を作成。AI音声は株式会社CoeFontによる最新の合成音声技術が活用されており、今現在できる最大限の「本物の人の口から発せられるようなナチュラルな音声」となっています。

【収録作品】
夏目漱石『吾輩は猫である(一)』(内海賢二 ※朗読音声は冒頭部分のみ)
夏目漱石『坊っちゃん(一)』(内海賢二 ※朗読音声は冒頭部分のみ)
宮沢賢治『雨ニモマケズ』(内海賢二)
芥川龍之介『羅生門』(小西克幸)
太宰治『走れメロス』(梅田修一朗)

電子書籍ストア「Reader Store」は、会員登録は無料で行えます。作品を読むには料金がかかりますが、本コンテンツは無料で楽しめるので、興味を持たれた方はぜひともチェックしてみてはいかがでしょうか?
なお、本コンテンツは2024年3月28日までの期間限定コンテンツとなります。

亡くなった方の利用はありなのか?

2019年、既に他界している美空ひばり氏をAIで作成し、紅白歌合戦に「出演」させるという試みが行われ、様々な意見がありました。「リアルで良かった」と言った肯定的な意見の一方、「亡くなった方への冒とくだ」と言った否定的な意見もありました。

現在、技術の進化に対して人間の「倫理」が追いついていない状態です。クローン技術、不老不死技術と言った技術が将来「普通」になった時、人間はその技術をどう扱うのか、気になる所です。
今回の試みは、AI音声の発展に一石を投じる、かもしれませんね。

【サイトはコチラ】
https://ebookstore.sony.jp/stc/article/campaign/31342/
画像提供:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント