COCOA

COCOA、サービス終了

9月13日、河野太郎デジタル大臣は新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の機能を停止、サービスを終了する事を発表しました。医療関係者への負担を減らす為、感染者の「全数把握」が簡略化される事に伴い、運用する必要性が無くなったと判断したとの事です。

COCOAとは

「COCOA(ココア)」は2020年6月に厚生労働省によって配信が開始されたスマホ向けアプリです。新型コロナウィルスの濃厚接触の疑いのあるアプリ利用者間の接触をBluetoothによって検知・記録し、接触者から陽性者が発生した時に、その旨を通知すると言った事ができます。
名前の由来は英語名「COVID-19 Contact-Confirming Application」の頭文字から取られています。

2022年9月までの総ダウンロード数は約4000万。1アプリの数としては十分立派な数字ですが、政府は国民の6割(約7200万)を目標としており、結局その数字は達成できませんでした。
登場当時こそ「政府が未知のウィルスに対して迅速に対応した」と大きな話題になったものの、陽性者と接触しても通知が行われないなどのトラブルが多発、更に利用者自身で陽性登録を行わないといけないと言った面倒臭さもあり、すぐに話題に上らなくなりました。

実際にCOCOAに登録された陽性者数は約300万(2022年9月時点)。日本の総感染者数は約2,000万人(2022年9月時点)なので、実際に陽性判定を受け、COCOAに登録した人は陽性者の内のわずか12%にとどまったという事になります。

このような状態ながら、運用開始から13億円もの資金が使われており、お金の無駄遣いでは? との批判もありました。
そのCOCOAのサービス終了が決定したのです。

サービス終了の理由

冒頭にも書いた通り、COCOAのサービス終了の最大の理由は医療関係者への負担を減らす為、感染者の「全数把握」が簡略化される事になった為。これまでは感染者全員に対して届け出を出していたのを、高齢者や基礎疾患のある人に限定するようになる為、必要性が無くなったと判断したという事です。

現在、具体的な機能停止日は決まっていません。

影響はあるか?ないか?

実際に陽性登録をしていた人が全体の12%にとどまっていたという事実を考えると、正直サービスを終了しても、それほど影響は無いと思われます。筆者も登場した時にダウンロードをしたものの、結局一度も通知が来る事は無く、機種変更をした際に新たにダウンロードはしませんでした。

この資金を別の形に使われる方が有益なのではないかと、筆者個人としては思います。