ミノリア

ちょいとマイナーなゲームをご紹介!

世の中にはとても面白いのにイマイチを注目を浴びず、埋もれていく作品が少なくありません。インディーゲームを手軽にプレイできるようになった今は、特にその傾向が強いと感じます。
そこで、この記事では、世間的な知名度はイマイチながらも、筆者が実際にプレイして面白かったゲームをご紹介したいと思います。

「Minoria(ミノリア)」

今回紹介するのは、ブラジルのゲーム会社Bomb Serviceによるゲーム「Minoria(ミノリア)」です。
以前紹介した同じゲームメーカーによる「Momodora:月下のレクイエム」と同じ系譜の作品であり、いわゆる「ソウルライク・メトロイドヴァニア」と呼ばれるゲーム群の1つ。「デモンズソウル」のような高難易度で、「メトロイドヴァニア」のような探索要素のある2DアクションRPGゲームです。
日本語に対応(音声は無し)。対応機種はPS4・Xbox One・PC(Steam)・Nintendo Switch。パッケージ版は無く、DL専用となります。価格は機種によってまちまちですが、凡そ2,000円前後です。

ストーリーはシスター・フランとシスター・セミアの2人が、人間に仇名す魔女と戦うというモノ。しかし、次第に自分達のやっている事に疑問を持ち……という感じで展開します。

面白かった所

ミノリア

●静かでモノクロな世界観
青を基調とした冷たさを感じるグラフィック、激しさがほとんど無いBGMなど、作品全体に漂う「静かでモノクロームな雰囲気」が非常に気に入りました。笑い要素の一切無いシリアスな物語なので、この雰囲気を「陰鬱」と表現する事もできるかもしれませんが、私は世界観に合っていると感じました。

●たっぷりの美少女
「Momodora:月下のレクイエム」に比べて、キャラクターの等身はグッと上がっており、美少女っぷりに磨きがかかっています。
シスター・フランとシスター・セミアはもちろん、出てくる人間キャラクターは敵も含めて、ほとんどが美少女。制作会社はブラジルの会社ですが、日本のゲームが大好きなようで、↑の画像を見ても分かる通り、日本人にも十分に受け入れられる絵柄だと思います。
特に主人公のフランはジャンプすると太ももがチラチラ見えたり、とある場所で(セミアと一緒に)温泉に入るイベントがあったりと、そこそこお色気描写があり、素敵でした(笑)。ただ、それがメインではないのでご注意ください。

●爽快感溢れるバトル
キビキビとした動作、素早く繰り出せる様々なアクションなど、操作性は極めて良好(まあ、そうでないとクリアできないんですが)。動作などでストレスを感じる事は一切ありませんでした。
またバトルについてもエフェクトや音は控えめですが、シッカリとツボは抑えられており、何度戦っても飽きる事はありませんでした。難易度は決して低くありませんが、それでも筆者が最後までプレイできたのは、バトルが楽しかったからだと思います。

●メトロイドヴァニアな要素
「メトロイドヴァニア」の楽しい所は、最初は行けない場所でも、その後取得するアイテムで進めるようになるという「探索範囲が広がっていく事」だと思います。本作にもその要素はシッカリとあり、ここはやっぱり楽しかったですね。
ただ、あくまでも高難易度のバトルが主軸である事は、ハッキリと書いておきます。

気になった所

ミノリア

●鬼畜的な難易度
ある程度は難しいと覚悟はしていましたが、正直、その覚悟を遥かに超える難易度でした。
そう思った一番の理由は「ダメージが大きい」という事。雑魚相手でも2~3発食らうとやられてしまうほど、ダメージが大きい。対してコッチは10発以上当てないと倒せない事も珍しくありません。ボス戦に至っては更に厳しくなります。筆者は初見で倒せたボスは1人たりともいませんでした。中には30回以上やられたボスもいました。

また、本作は「パリィ」というシステムがあります。敵の攻撃をタイミング良くボタンを押して「パリィ」するとダメージゼロで防御できる上に、反撃まで自動でやってくれるというモノ。と、非常に有能なシステムなんですが、どうもこの「パリィ」をする事を前提とした作りになっており、無しで突破するのは困難な場面も数多くあります。
「パリィ」を出すのにもそれなりに練習と慣れが必要なので、最初の内はとにかく死にまくると思います。

何度「やってられるか!」と思ったか分かりません。ここを乗り越えられるかどうかで、本作の評価は大きく変わると思います。

●エンディング分岐について
本作には2つのエンディングがあり、ラスボスを倒した際に出てくる選択肢によってエンディングが分岐します。
それは別に良いんですが、問題なのは、エンドロール後に「勝手に」セーブされてしまい、ラスボス直前に戻れなくなってしまう事なんです。なので、もう1つのエンディングを見るには、正攻法でやるなら、もう一度最初からゲームをやり直すしかありません。
外部メモリに保存すれば回避できますが、そんな面倒臭い方法を取らせないでほしかったですね。

●ワープ解禁について
広大なダンジョンを行ったり来たりするメトロイドヴァニアタイプのゲームではワープという手段が必ず用意されており、本作にもあるんですが、それが解禁されるのはなんとクリア後。クリアするまでは徒歩で行くしかありません。
本作のダンジョンはメチャクチャ広いというわけではないんですが、それであってもクリアするまでワープができないというのは、どう考えてもおかしいと思います。

総括

独特な雰囲気、美少女、快適な操作など、楽しくプレイする要素はたくさんありますが、それを掻き消すかのように難易度は高いです。でも、何度もやればクリアはできる難易度でもあると思います。
筆者も決してアクションゲームが得意な方ではありませんが、50回くらいやられてさすがに慣れてクリアできましたからね(汗)。
気になった方はぜひとも一度プレイしてみる事をお勧めします。

【サイトはコチラ】
https://store.steampowered.com/app/940910/_/?l=japanese
画像提供:Bomb Service