処方箋

処方箋が電子に

病院に行き、薬を処方してもらう場合、病院で直接薬をもらうのではなく処方箋と呼ばれる紙を渡されます。その紙を近くの薬局などに持って行く事で、薬を購入する事ができます。
「どうして病院で処方してくれないんだろう?」と思う人もいると思いますが、これは「医薬分業」と言い、医師・薬剤師という専門分野の人がそれぞれチェックする事で、より精度を高める仕組みなのです。

その処方箋は書いた通り「紙」で渡されますが、2023年1月、それを電子化する運用が開始されました。

処方箋、電子化のメリット

実際のやり方としては患者が同意すれば、医師が処方箋の内容をサーバーに登録。患者が薬局に行き、マイナンバーカードを提示する事で薬剤師がデータを確認し、薬を渡すという形になります。

電子化による最大のメリットはサーバーで一元管理できる事。これにより、複数の医療機関に行った際に投薬の重複を防げたり、飲み合わせの悪い薬の処方を防ぐ効果が期待できます。特に複数の機関に通っている高齢者の方に効果があると考えられます。

システムの展開が課題

と、良さそうな処方箋の電子化ですが、課題は山積しています。
最大のポイントは導入している医療機関がまだまだ少ない事。現在、導入している機関は154施設しかなく、ほとんどの機関ではまだ利用できません。
ただ、3万の機関が申請はしているという事なので、いずれ紙の処方箋は無くなり、マイナンバーカードだけで薬を買える日が来るようになるかもしれません。