国税庁からフィッシングメール

ある日、国税庁からメールが!

それは9月25日の午前8時の事でした。突然、国税庁からメールが届いたのです! なんでいきなり!? と思い、メールを見てみると、そこにはこんな事が書かれていました。

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【送信元】国税庁<nta×uetiumv.cn>
【件 名】税務署からのお知らせ【�ダイレクト納付未完了に関するお知らせ】
【内 容】
×××××様

e-Taxをご利用いただきありがとうございます。
ダイレクト納付が未完しましたので、ご連絡します。詳細については、メッセージボックスに格納しましたので、内容をご確認ください。

・滯納金合計:10119円
・最終期限:2022-09-25

【お支払いへ】

あなたの所得稅(または延滞金(法律により計算した客勛について、これまで自主的に納付されるよう催促してきましたが、まだ納付されておりません。もし最終期限までに納付がないときは、税法のきめるところにより、不動産、自動車などの登記登録財産や給料、売掛金などの值権などの差押処分に着手致します。

※本メールは、にメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。なお、本メールアドレスは送信専用のため、返信を受け付けておりません。ご了承ください。

発行元:国税庁 Copyright (C) NATIONAL TAX AGENCY ALL Rights Reserved.
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ええーっ! 全然意味が分かりませんが、どうやら支払いができていないようです! これは急いで何とかしないといけません!

……と、1秒ほど考えてしまったものの、ここは一旦深呼吸です。
国税庁からメールが来た事なんて初めてだし、ちょっと意味が分からない部分も散見されます。これは一度調べてみた方が良いかもしれません。

そこで今回は、国税庁から来たこのメールを調べてみる事にしました。

おかしいと思う事

まずは公式サイトをチェックするのが通例ですが、今回はその前にこのメールで気になった事から挙げていきたいと思います。それくらい、気になる部分があるという事です。

〇ダイレクト納付が未完しましたので、ご連絡します。
この文章、おかしいですよね? 筆者なら「納付が出来ませんでしたので、ご連絡します」と書きます。「未完しました」という言い方、明らかに不自然です。

〇あなたの所得稅
「稅」という漢字、なんかおかしくないですか? 「税」なんじゃないですかね? 他にも、「計算した客勛」「売掛金などの值権」など、現在の日本で使われている漢字とは微妙に違うんですよね。でも、パソコンで打てるという事は、実在する漢字ではあるんでしょう。という事は、中国などでは普通に使われているのかもしれません。
まあ、どちらにせよ、国税庁から来たメールにこういう漢字が使われている事は不自然極まりないですが。

〇「�」って何?
タイトルの「�ダイレクト納付」の「�」って何ですかね? 元々どんな言葉(記号?)が入っていたかは分かりませんが、文字化けしちゃってるみたいです。……国からのメールにこんな事ってあるんですかね?

〇期限がたった1日
このメールが来たのは9月25日。そして、メールに書かれてある納税期限も9月25日。メールが来たその日の内に払わないと財産が差し押さえられるって、いくら何でも早すぎません? よく分かりませんが、こういのって一ヵ月とか期限があるんじゃないの?

と、公式サイトをチェックせずとも怪しげな部分がボロボロと出てきます。でも、これだけではまだ確定とは言えません(かもしれません)。

公式サイトをチェック

では、最も鉄板の確認方法である公式サイトをチェックします。
Googleで検索して国税庁のHPにアクセスすると、トップのすぐ下に大きく「不審なショートメールやメールにご注意ください」というリンクが。見てみると、偽メールが出回っているので注意してくれと書いてありました。
その中で、筆者が特に気になった部分がありました。

・国税の納付を求める旨や、差押えの執行を予告する旨のショートメッセージやメールも送信しておりません。

え? そうなの? 今回貰ったメールはガッツリ納付を求めてるし、差し押さえも予告されていますが……。という事は…?


……
………

これはもう間違いないと考えて良いでしょうね。このメールは詐欺であると。

せっかくなので飛んでみた

※皆さんは決して真似しないで下さい。

消してしまえば、それでもう終わりですが、せっかくなので書かれてあるURLをクリックしてみました。メールには直接URLは書かれておらず【お支払いへ】の文字がリンクになっていました。
それをクリックしてみると

国税庁からフィッシングメール

と、私のメールソフトが警告を発したのです(使っているソフトはサンダーバード)。
普通にe-Taxに行くなら、こんな警告が出るわけがないですよね。これで150%確定しました。このメールは完全にフィッシング詐欺であると。

相手が誰でもまずはチェックを

過去には有名な通販サイト・銀行などのフィッシングメールをもらった事がありますが、国の組織を名乗るメールは初めてかもしれません。国からのメールだと誰でもちょっとは萎縮してしまうかもしれませんが、今回のように、どこからのメールでも詐欺の可能性は十分にあります。
内容に少しでも違和感を感じたら、まずはチェックをする事をお勧めします。

【サイトはコチラ】
https://www.nta.go.jp/