コミックマーケット

「未来」を感じた話

当サイトは基本的に、デジタルガジェットやデジタル情報をお届けしていますが、今回はちょっと異なり「未来」を感じたというお話をさせていただければと思います。
毎年、夏と冬に開催されているコミックマーケット。プロアマ問わず非常に多くの人が参加する世界最大級の「同人誌即売会」です。筆者が足繫く通っていた頃と今とではメディアでの扱いなどがまったく変わった事に「未来」を感じたのです。

コミックマーケットの昔

1900年代後半。筆者がまだ大学生だった頃、大学で知り合った友人からコミックマーケットというイベントがある事を教えてもらいました。当時すでにバリバリのオタクだった筆者は当然気になり、ある回に一緒に行ってみる事にしました。
場所は「逆三角形」でお馴染みの東京ビッグサイト。そこを埋め尽くすほどのオタク、真っ当なモノからエロいモノまであらゆる二次元作品が並ぶサークル。それらに圧倒され「コミケってすげえ!」とカルチャーショックを受けたものです。

ここからはあくまで私個人の感想ですが、当時のコミックマーケットは、まだまだ「オタクだけの祭典」という印象でした。女性の数は非常に少なく、コスプレをする人もまばら。バンダナを巻いた“いかにもな人”が、美少女がデカデカと描かれた紙袋を持って大勢闊歩しているという感じでした。
メディアの姿も無く、端的に言えば「アンダーグラウンド」な雰囲気が漂っていたのです。

コミックマーケットの今

それが今はどうでしょう? 女性の数は飛躍的に増え、露出の高いコスプレをする人も増加。それを取材するメディアも出てきて、更にはアニメやゲームが好きだと公言するタレントがサークル参加までするという事まで起きるようになりました。
そこにはもうアンダーグラウンドな空気は無く、「みんなで楽しむお祭り」という雰囲気になっています。
もちろん、今でもアダルト要素満載のパロディ同人本も売られていますが、その数は減りつつあり、アニメ・ゲームだけではなく鉄道・フィギュア・アイドルなどあらゆるポップカルチャーを内包するようになり、健全性も増したように思います。

コミケの未来

20数年前、コミケがこんな姿になるなんて想像もしていませんでした。アニメやゲーム好きは「現実に不満がある人がアニメやゲームに逃げ込んだ」と言われ、美少女好きなんて言おうものなら「現実に彼女ができない痛いヤツ」と言われた当時を知る筆者としては、その世界がこんなにも世間に認められ、楽しいモノだと思われるようになるなんて思いもしなかったのです。

こうなったのは、個人的にはアイドルやタレントがアニメやゲームが好きだと堂々と言うようになったというのが一番の理由だと思っているのですが、他にも、誰もがハマるほどの素晴らしい漫画・アニメ・ゲームが出てきた事、日本のサブカルチャーに興味を持つ外国人が増えた事なども要因としては挙げられると思います。
本当に素晴らしい「未来」になったと思います。

当サイトでもゲームに関する記事、アニメとコラボしたガジェットの記事などが多く並んでいます。既に日本のアニメやゲームは立派な「文化」として認められていますが、今後その傾向は更に加速するんだろうな、と最近のコミケを見て思いました。