サブスクの解約しにくい問題

サブスクトラブル回避の為

新型コロナウィルスの影響で外出が減った事もあり、ここ数年、急激に勢いを増している「サブスク(サブスクリプションサービス)」、いわゆる「定額制サービス」ですが、利用者が増える一方で、トラブルも増えています。その最たるモノが「解約しにくい」という問題です。
解約ページまでをややこしくして諦めさせ、長期間料金を徴収するという悪質な問題で、中にはカード会社に連絡して徴収を止めたという例もあったんだとか。

これに対して、日本政府は5月25日、解約に必要な情報提供の努力義務を事業者に課すことを盛り込んだ「改正消費者契約法」を可決・成立させました。

解約しにくいトラブル

筆者が20代の頃はまだスマホは無く、ガラケーが一般的でしが、当時から「月額サービストラブル」はありました(当時はサブスクという名称はまだありませんでしたが)。
筆者が実際に見たモノだと、とあるレシピサイトで、解約しようとした際にアンケートに答えるんですが、その後「ご記入ありがとうございました」と出るんです。てっきりこれで解約したモノだと思ったら実はされてなく、ページの下の方に小さく「解約ページはコチラ」のリンクが。「アンケートを記入してくれたお礼をするだけで解約はしてくれない」という、いやらしいなサイトがありましたね。

現代のサブスクだと「解約するには電話しなくちゃいけないけど、電話が繋がらない」「解約ページだけ英語」「そもそも解約ページがどこにも見当たらない」などと言ったトラブルが月500~800件ほど報告されているとの事。時代は変われど、中身は大きくは変わっていないですね……。

改正消費者契約法成立

こういったトラブルに対して、日本政府は「改正消費者契約法」を可決、成立させました。これは「解約に必要な情報提供」を事業者に課すという内容で、簡単に言えば「もっと解約までの手順を分かりやすくしなさい。質問が来たら丁寧に答えなさい」という事。他にも「事前に解約料をハッキリと明示しておく事」などと言った項目も盛り込まれる事に。

ただ、今回の法改正は「努力義務」、つまり「できるだけそうしてね」という程度に留まっており、強制力はありません。また、どこまでやってはいけないのかなどの細かい設定などもされていません。
とは言え、今後もこういったトラブルが増え続けるのであれば、例えば「トップページ内に絶対に解約ページのリンクを置かなければならない」「アンケートは入れるのはダメ」と言った、ハッキリとしたルールが定められる可能性はあります。

あくどい奴は消えるのみ

利用者が不快になるような方法を取るサービスが長く続くはずがありません。一時的には儲かるかもしれませんが、一度でも悪評がSNSで広がったら、もう数年持つ事は無いと思います。ガラケー時代も、そういうやり方をしていたサイトは1年も持たずに消えていました。
正直者がバカを見る、にはならないような社会であってほしいですね。