ワープロ時代の記録媒体

筆者が子供の頃はまだパソコンがあまり普及してなく、ワープロが主流でした。そのワープロの記録媒体と言えば何といってもフロッピーディスクでした。

パソコンでも初期の物はフロッピードライブがあったと思います。筆者が生まれて初めて買ったパソコンも、フロッピードライブ(とCD-ROMドライブ)がついていました。ちなみにDVD-ROMドライブは当時はまだありませんでした。
さすがに最新の機種ではまず付いていませんが、外部接続タイプのフロッピードライブは今でも普通に売ってますよね。

一昔前の記録媒体と言えば、フロッピーが当たり前だったわけです。

そのフロッピーディスクの陰に隠れ、ほとんど使われなかったメディアがあります。それが「Zip」(ジップ)です。

「Zip」(ジップ)とは?

1994年に発売されたZipは当初はマニアに好評でした。最大の特徴はフロッピーよりも多くの容量を記録できる事。フロッピーの容量が大体1MBだったのに比べ、Zipはその100倍の100MBを記録する事ができました。
値段は少々高かったものの、性能面を考えれば十分納得のいくモノでした。
これだけ読むとなかなかに素晴らしく、普及しても良かったんじゃないかと思うのですが、これがほとんど普及しませんでした。
理由は何といっても既に世間ではフロッピーディスクが広まっていた事です。またドライブにまったく互換性が無かった為、Zipを使うには専用のドライブを別途買う必要があったのです。

また、今でこそ動画や音楽でGBクラスを記録する事も珍しくありませんが、当時はまだそういう時代ではなく、一般人がパソコンで100MBも記録する事は少なかったのです。
追い打ちをかけるように、その頃になるとCD-Rなども出始めており、結果としてほとんど普及せず、消えてしまいました。

今、Zipは?

ドライブは既に生産終了。メディア自体はまだほんの少しですが生産されていますが、それも時間の問題でしょう。
いつかプレミアが付くかもしれないので、見つけたら買っておいてみては?