画像引用元:厚生労働省

新型コロナウィルスとの闘い

2020年8月現在、世界は新型コロナウィルスとの戦いの真っ只中にいます。
全世界での感染者数は2200万人を突破し、亡くなった方は79万人。日本では5万8000人、亡くなった方は1000人を超えています。
毎日の感染者数が速報で流れ、ニュースは連日コロナ関連の情報を配信し続けています。マスクを着用しての外出が当たり前となり、仕事もテレワークになり、飲食店や観光業は今なお深刻な経済的損失を受けています。
いつ収束するのかも分からず、我々は今後当分の間はコロナウィルスと共に生活をしなければならないと思われます。

厚生労働省のアプリ「COCOA」

2020年に6月に厚生労働省が新型コロナウィルス感知アプリ「COCOA(ココア)」の配信を開始しました。
「COCOA」は「Contact-Confirming Application(連絡確認アプリケーション)」の略で、感染者と接触があった場合、その旨を連絡してくれるというアプリです。

もう少し具体的に流れを説明すると、PCR検査などにより感染者と認定された人は保健所から「処理番号」と呼ばれる番号が発行されます。その番号をCOCOAに入力すると、そのスマホの持ち主は「感染者」として認識されます。
そのスマホ(の持ち主)と1メートル以内、15分以上の接触があると、データが記録され「濃厚接触があった」という連絡が来るようになります。
その旨を保健所に連絡する事で、対処が指示される、というものです。

8月21日現在、「COCOA」の登録者数は約1400万人で、日本の人口の約11%です。厚生労働省としては60%の登録率を掲げていますが、まだまだ数字的には遠い状況です。
更に「陽性者の登録」はわずか300件程度。ニュースを見ても分かる通り、感染者数は毎日1,000人を超えており、人それぞれ事情はあるにしろ、ほとんどの陽性者がCOCOAの登録をしていない事が分かります。

コロナを恐れる人に恐れる人

日本では新型コロナウィルスに感染した場合、多くが「自業自得」と言われる傾向にあります。自身の軽はずみな行動が感染に繋がったという事で周りから差別的な言動を受ける「コロナ差別」と呼称されるような事まで起きています。
その為、人々は自分がコロナに感染したという事を周りの人達に言う事をかなり恐れています。言う事によって周りの人に迷惑をかける事になるという不安もあるようです。
「COCOA」は匿名性の為、自分が陽性者登録をしても、相手には自分だと言う事は分かりません。ただ、受け取った相手が記憶を遡って「もしかしてアイツが感染者なんじゃないか?」と思われる事は決して無いとは言い切れません。

また、これだけ長い期間見聞きする事によってコロナに対する恐怖が薄れていっているというのもあると思われます。特に20代や30代と言った若い世代は亡くなった方もほとんどいない為、「まあ、大丈夫だろう」と、あまり怖くなくなっている人もいるでしょう。
実際、死亡者数で言えば新型コロナウィルスよりもガンで亡くなる人の方が遥かに多いのが実情です。

これらが仮にCOCOAを登録していても、陽性者登録数の増加に繋がらない理由だと思われます。

COCOAは利用すべきか?

現状を鑑みた場合、例えCOCOAを利用したとしても、適切な効果を得られるかどうかは疑問が残ります。
ただ、今はテレビやSNSでは日々様々な情報が飛び交い、何が正しくて間違っているのか、もはや分からなくなっている状態にあります。お店では「徹底した対策をしている」という事になっていますが、絶対という事もありません。
少しでも感染する確率を減らす、または感染したとしても適切な行動をする為に、「COCOA」は必要だと筆者は考えています。